四方章夫編集

四方章夫個人詩誌

病気のため30号をもってしばらく休刊です。

最近は新しくできた雑誌」作品をなんとか発表ししています。

『新・現代詩』

2号まですべてに発表。(新日本文学詩人会員が中心になって

新しく発行した現代詩の専門詩です。

近日

書店でも発売表を計画中です。

問い合わせ先・ 新・現代詩の会
〒234−0054
神奈川県横浜市区港南区港南5-10-1
FAX045-832-0864

庵といえばきこえがいいが 四方章夫

青い
空をひきよせ
空にあやかる
青と空と

横につらなる
同じようなスタイル
逸脱しない
廃棄物が同じものなので
道路沿いに一直線に連なる
一か所に連なるのは百軒あまり

自転車と茶室と犬
洗濯ばさみ集め
地べたいきいき
昼以外の生活のための窓
チラシ回覧
まだ目が動いている
どろがめもおったのに
アゴラフォビア出口がない
ダンボールの保温と加工
だれかがのいていく
少しミミを食べる
排泄のための尿瓶
真鍮のランプ
なにをやっても気がのらない
隔離自然の
隠れ家自然の
閉じこもる狭いという居心地
なにも部屋のなかでは動きまわることはない
食べないので出るのに時間がかかる
排除できないほど多い
もって行き場がない
殺さない限り
箒でなにをするのか
かいしょなし
へげたれ
あほたれ
なんもいやや
死に安全性はない
あと散歩 タウンウォッチング ものさがし うんこすわり
寝るだけいや寝ない
なにも考えない
考えてもしようがないので
なんでもいいからかまわないでおくれ
もう死んでいる
引き延ばし
動くな
火がないので燃やすものはいくらでもある

青青青青青空青青ビニール青

ごみをつくらない
の出しようがない
なにもしなくてもいいので退屈はない
どこかにいけというのは死ねということや
淀川になげられたり改造銃の的
道路工事で排除しようとする
われを忘れて寝るいや寝れない
古代にかえればどこででも気に入ったところへ
フェアなすみわけ
アウトドアとのちがい
やらないほうがいい
寝てるかいやいつでも眠れる
だれやかくしてもわかるよ
まだ動いている
いつも補修
庵と椎の実
犬があらぬ方向をむいて吠えている

天王寺一 四方章夫

「庵といえばきこえがいいが」どちにつけるか
天王寺一にするか

「正味寝る以外用がないので」歩道にそって」ならんでいるんひ死角であいてがかくされている

わらべ歌から――
数え歌 音韻 リフレーン 擬人(物)化 囃し詞
シタシタ ハ
ウエシタ ハ
ウエウエ ウエシタ ハ
ハ シタウエ

ケサ カサ シャクジョウ オリテキタ
歩道橋は踊り場
ウサンクサイアイカワラズのアクセサリー

日本で一番テレが残っている
待てないとこまで恥じをさらせ
エコー ムシュウ ムッ バケット
黄と黒の文字背景
アジアコーヒーとともに

「すさまじきもの」(『枕草子』)の「方違へ」に「あるじせぬ所」
せっかくなのにはやく呼べ
TVでみるハリセンの芸人も
いっしょにあいきょうをふりまく
鶏の軟骨といえば塩だけでニンニク茎なのに

じっとしていたら元気になる 生活のための基本動作(ADL)

無ガラス窓車 朱色 ロンドン NY アムステルダム
ニグロ
ウエ フ シタ フ
おすみつきの古今伝授へ

トリガイ ソコナシ ソンアトコ(コト)

タカラの
モチグサレー
ワルノリ
フワライドウ
ミエカクレ

クルミワリ
なかなか ホイ(手毬唄)でまとめるほうがいいかもしれない
オナガシジミ
食樹のところにかならずいる

ウエニヘバリツク
ノタレ
フクシマ

なにごともなかったかのように
筆跡鑑定に癖

ローライフレックスを向ける それをみている
テーブルなどにされている幹周十メートル以上の巨木を顕彰せよ

ロシアからポルサイトの請求書
人造人形 よくできている

0.5ミリの副作用
c袋文字 ファンタジーなヴァニッシングポイント
五十五体制が息をのむ
思い出をそっとゴミ箱に
コンピュータのゴミ箱もある

もういいだろう
シラヌマ
チョモランマ

膝にやさしい引用
床のきしみに関係なく

フ シタ オチタ ウエ ノボッタブ


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