あとの祭り
下前幸一
地雷を踏んでしまった
思わず口走ってしまった
言ってはいけない言葉
踏みとどまって
耐えるべき言葉
下痢やお漏らしのように
思わず垂れ流してしまう
きわどい言葉
耳元で囁く危険な考え
知っていたのに
虎の尾を踏んでしまった
曖昧にしておくという知恵が
明るみに晒され
しかし
思わず晴れやかな場所で
言ってもらいたかったと
賛同し、支持し、押し上げる
ひとつの言葉がふたつになり
もうひとつの言葉を呼び
合体し
あるいは枝分かれ
コピーされ、拡散し
合流し
さざ波は大きな波になり
言葉が言葉を飲み込み
殺到し
やがて津波となって
すべての言葉を蹂躙し
薄闇が足元にまといつく
ただひとつの大きな言葉と
当たり障りのない言葉が残された
すべて計算だったのかと
疑いに苛まれながら
僕らはもうひとつの言葉をさがした
祭りのあとのこと
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