「弥生時代」「万葉集」「コロナ禍」とテーマに沿った詩集をこれまでまとめてきて、そこからこぼれたしまった詩を纏めた詩集。
「おのれ生え」というのは、野菜の畑でこぼれた種から自然に芽生えたもののことで、こぼれた詩が集まって、まとまって、詩集となったという、この詩集の趣旨をよく表していると思います。
この詩集で、永井さんの詩は日常生活を母体に日常語を駆使して、語られています。子供時代から、ご夫婦での暮らし、看護師としての思い、そして家の畑をめぐる詩など。
語りの詩の中に、生まれ故郷の方言がすっと割り込んできて、その言葉が光を放っていて、とても印象的です。方言の一言のために多くの言葉が費やされているかのようでもあります。もちろん語りの言葉がしっかりと地を固めているからこその方言の一言なのですが。
「おのれ生え」の詩は強いのだと感じさせる詩集です。 |