あとがき
パレスチナが紛糾している。しかし問題は、現実的な解決や冷静な交渉や和平に あるのではない。問題は、シオニズム、イスラエルの暴力的な建国、パレスチナ人 の追放にさかのぼる。その発端を見据え、そこから問題を解きほぐしていくしかな いのではないか。 今号では、パレスチナの代表的な詩人、マフムード・ダルウィーシュの詩を紹介 しました。 僕たちの視力、僕たちの言葉、僕たちの詩は、パレスチナという深度にまではと どかない。そのことを痛感します。 本を一冊、紹介します。「パレスチナへ帰る」エドワード・サイード著(作品社) では、また。