あとがき

               あいかわらずの金融不安、先の見えない不況、汚職、自殺、殺人など、とても暗い 98年の明けですが、みなさんはお元気でしょうか。時代が暗く見えてしまうのは、 見る者の焦点の問題とも言えるわけで、そんなことは知らないよ、と言って、私の事 柄だけに関心を向けるという方法もあるかもしれませんが、そうもできないのは、こ の暗さや不安が、誰の責任ということでもなく、いわば僕たちの時代や生活のただ中 から立ち現れているからだ、と思います。  誰もが、昨日と同じことを明日も続けられるとは思っていない。だけれども、どの ように変わっていけばいいのか、その方向を見定められないままに、いたずらに不安 と苛立ちばかりが、空回りしている。さて、どうしよう。  僕としては思考停止だけは避けて、なんとか自らと時代への凝視は続けたいと思っ ています。  今月、僕の詩以外は鳥をテーマにした詩が重なりました。まったく意図したことで はなかったのですが、それぞれのとりあげかた、詩作の方法がくっきりとしておもし ろいと思います。  今年もマイペースで続けていきますので、よろしくおつきあいをお願いいたします。  では、また。        

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