出会い 原静鳴 言葉は冒頭から 内に向かって投げられねばならない 内に向かって投げられた群衆のような韻律たちが 自らの内を勢い良く巣立っていくとき 初めて 言葉が詩に変わる 河原から形の良い石を拾い続けるようにして いつまでもいつまでも 言葉を拾い続けよう そしてある日 海からいのちが誕生する億年の瞬間に立ち会うように 言葉は僕と出会い 僕の外に放たれる