うそばっかり  高明浅太

                        うそばっかりついてたら あかんでえ しまいに えらいめにあうでえ すること しとかな ほんまに えらいめにあうでえ おれはちっちゃいまどから のぞいてるけど もう たまらんなあ そのどたまのうごき ほんまに いしでもなげたろか ほんまに そのままつまんで 石川にでもほりこんだろか うそばっかりついて ええかげんにしとかな うしろから 首なんかしめられるでえ うしろから なにされても しらんでえ そのままだまって 石川にでもほりこまれても しらんでえ

なんぎやなあ

なんぎやなあ びくともせえへん どついても けとばしても でんとおる けったいやなあ のびてちぢんで かたすかしで ふにゃふにゃや でれっとおる なにがなんでも どないいうても こたえんのか ねてんのか おるのかおらんのか なんぎやなあ ほんでまた そこにおる おらんような顔しておる

*読んでいて、大阪弁というか、地の声というか、ちょっと恐いな、と思いました。
「あかん」のひと言で、観念は吹き飛ばされてしまうような恐さです。
ひるねのねごと(高明浅太さんの詩のページ)

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