仕事を紹介しない職安。
今こそ仕事をかき集めてきてでも、労働者に紹介するときではないのか!
釜ヶ崎炊き出しの会・稲垣浩
今年の夏は暑くて外出するのもおっくうになりがちでした。また、雨が少
なく琵琶湖の水位もマイナス91aとやらで取水制限も始まるという。雨が降
らないと動植物が困る。当たり前のことですが、なかなかそうは行きません。
先日、大阪府知事の太田さんが50人もの私服警官に護衛されて釜ヶ崎の街
を見て歩いたという。明くる日の新聞に、オリンピックの出場選手を激励し
ている写真が載っていて、太田さんが選手の1人と握手していた。釜ヶ崎では、
ホームレスの人と握手して励ましたのかな、なんてことはないやろうと思う。
もちろん励ます内容は違うけれど。
釜ヶ崎の北に「あいりん」労働福祉センターというところがあって、そこの
3階に公共職業安定所がある。むろん労働省の職員がいて、大阪府の職員もい
る。この職安が仕事の紹介業務をしていません。職安が仕事の紹介をしてない
のです。全国でもここだけではないでしょうか、仕事の紹介をしない職安とい
うのは。この仕事がないときにこそ近畿一円から仕事をかき集めてきて、日雇
労働者に仕事の紹介をする。どうしてやろうとしないのでしょうか。
私は釜ヶ崎に来て30年たちました。でも要求スロ−ガンは変わっていません。
『仕事よこせ』『病気の仲間を入院させる』『居宅保護(施設ではない)を認
めよ』『差別行政糾弾』 なにひとつ変わっていません。
さて炊き出しですが、400人近い人々が並んでいます。1975年12月10日から開
始した炊き出しは、1日も休むことなく雑炊を提供してきました。全国の皆様か
らの物心合わせる御協力、御支援あってこそと心より感謝しております。
本年7月末で炊き出しのべ提供数は4,895,652食となりました。
炊き出しの会の高倉さんや北村(結核治癒)さんは、健康には一抹の不安を持
ちながらも元気にしております。なお残暑も厳しい折、皆様もお身体をお大切に。
(2000.9.8)
釜ヶ崎の炊き出しを支援する会ニュース No.40
豊中市永楽荘2-4-13-101 06-6846-8302 振替00960-2-138279
*ぜひ、カンパなどご協力をお願いいたします。