駅前野宿2          橘安純

   寒さ感じてる朝四時 秋更くる小さな灯かぜにゆれ 雨ふってきて濡れてしまって 雨にぬれ風にぬれ逃げるとこなく 借りた金でおごりおごられ あり金パッと使う爽やかな空 ありあまる時間、昼眠むさぼる いつも不確実な睡眠 清貧である いつも座わってる金を請うている 犬ほえるあやしげに見えるか俺 雑踏に身をさらし安穏する 秋の宵それぞれの身支度道端に寝る 道端の布団に入ればくつろいで 石の上に一年駅前野宿

*原詩人通信No.89より(東京都品川区大崎4-2-13-405)
 橘さんとは面識はありませんが、一時詩を交換していたこともあって、健在を
 原詩人通信でお見受けして、うれしくなりました。
*同通信には、橘さんの紹介で、大石太さんの俳句が紹介されています。

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